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ご家族間での話し合い、情報共有は重要
しかし、その後に被相続人の借金や連帯保証債務が判明したのような事実が判明することがあります。
こうした問題が起きても、すべてのケースで遺産分割協議を最初からやり直すわけではありません。
重要なのは、「相続が完了したから変更できない」「問題が見つかったからすべてやり直す」と決めつけず、発覚した問題の種類に応じて対応することです。
相続手続きが完了した後に、別の遺言書が見つかることがあります。
この場合、単純に日付が新しい遺言書だけを使用するのではなく、次の点を確認します。
前の遺言と後の遺言が抵触する場合、抵触する部分については、後の遺言によって前の遺言が撤回されたものと扱われます。古い遺言の内容がすべて自動的に消えるわけではなく、矛盾しない部分は残る可能性があります。
遺言書に基づいて相続を終えた後でも、次のような事情が判明すれば、遺言の有効性が争われる可能性があります。
作成時に遺言能力がなかった
本人の筆跡ではない
自筆証書遺言の方式を満たしていない
詐欺や強迫によって作成された
遺言書が偽造・変造された
遺言内容を合理的に確定できない
証人に法律上の欠格事由があった
遺言の内容が一部の相続人にとって不公平であるという理由だけでは、遺言書は無効になりません。
無効を主張する場合は、診療録、介護記録、認知機能検査、筆跡資料、遺言作成時の関係者の証言などを収集します。
当事者間で合意できなければ、最終的には遺言無効確認訴訟などによって効力を確定させる必要があります。
遺言書が無効となれば、その遺言に基づいて行った預貯金の払戻し、不動産登記、相続税申告などの見直しが必要になる可能性があります。
遺産分割協議は、原則として相続人全員が参加しなければ成立しません。
そのため、相続開始時から相続人であった人を戸籍調査の不足などによって除外していた場合、以前の遺産分割協議は原則として無効となり、新たに判明した相続人を含めて協議をやり直す必要があります。
見落とされやすい相続人には、次のような人がいます。
前婚の子
認知されている子
養子
先に死亡した子の子
先に死亡した兄弟姉妹の子
相続開始時に胎児で、その後出生した子
相続開始後に死亡した相続人の相続人
既に不動産を売却していたり、預金を使っていたりする場合は、現物を戻すのではなく、売却代金や財産価値の精算が問題になることがあります。
遺産分割協議の後に、別の銀行の預金口座、定期預金、株式・投資信託、暗号資産、貸金庫内の現金・貴金属、が発見されることがあります。
相続完了後に次のような債務が判明することがあります。
消費者金融からの借入れ
クレジットカード未払金
事業融資
連帯保証債務
未払税金
未払医療費・施設費
損害賠償債務
個人間の借金
借金は、預金や不動産と同じように「遺産分割協議で取得者を決めれば、ほかの相続人は責任を負わない」というものではありません。
相続人間で「長男が借金をすべて負担する」と決めても、債権者の同意がなければ、その合意を債権者へ当然に対抗できるとは限りません。
相続債務については、債務の性質や遺言の内容などを踏まえ、債権者が各相続人へ請求できる範囲を確認する必要があります。遺産にはプラスの財産だけでなく借金などの負債も含まれます。
相続後に銀行の取引履歴を確認したところ、不自然な出金が見つかることがあります。
典型的には次のケースです。
被相続人の入院中に多額の現金が引き出されている
認知能力が低下した後に送金されている
死亡後、口座凍結前に出金されている
不動産の売却代金が分配されていない
貴金属や現金が財産目録に記載されていない
代表相続人が払戻金を私的に使用している
まず、預貯金の取引履歴、払戻請求書、振込先口座の情報、医療費・生活費の領収書、財産目録などの資料を収集します。
引出しがあるという事実だけで、すべて使い込みになるわけではありません。
被相続人の同意に基づく支出や、生活費・医療費として使用された可能性もあるため、引出時期、金額、目的、使途を確認します。
無断使用であることが確認できた場合は、不当利得返還請求や不法行為に基づく損害賠償請求などを検討します。
相続開始後、遺産分割前に一部の相続人が財産を処分した場合は、一定の条件により、その財産を遺産分割時にも存在するものとして扱える制度もあります。
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大山悠太
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